Webマーケティングを実施する上で欠かせない考え方に、フロントエンド・バックエンドという2つの概念があります。
- フロントエンドとは集客商品
- バックエンドとは利益商品
マーケティングにおいてとっても重要な考え方ですので、具体例を用いてわかりやすく解説していきます。
フロントエンドとは?
フロントエンドとはお客さんを集めるための商品です。
お客さんに少しでも自社の商品を知ってもらいたい、使ってもらいたいときに最初に見せる商品のことです。
世の中を見渡すと、実はフロントエンドの商品で溢れていることに気づきます。
よく見かけるのが企業が無料で提供しているサンプル品や無料キャンペーンなどです。
ここで重要なのが、フロントエンドはあくまでお客さんを集めるための施策。ですのでフロントエンドは低価格、あるいは無料で提供されていることが多いです。
バックエンドとは?
バックエンドとは利益を出すための商品です。
フロントエンドで集めたお客さんに対してセールスを行い、利益率の高い本当に売りたい商品を売る。
ではフロントエンドとバックエンドが日常のシーンでどのように活用されているのか?チェックしてみましょう。
フロントエンドとバックエンドの具体例
よく見かける例といえば「エステの無料キャンペーン」です。
まず無料キャンペーン(フロントエンド)で沢山のお客さんを集めます。
もちろん無料ですので有料だったら絶対に足を運ばないような方でも「お得だから行ってみよう!」とお店に向かいます。
そしてお店に足を運んでくれた人の何割かはその後も継続的にお店に通ってくれたり、美顔器などを購入してくれます。
つまりバックエンド商品が売れるということです。
これが大まかなフロントエンドとバックエンドの流れです。
なぜ二回に分けるの?
商品を提供する側としてはわざわざ無料キャンペーンなど行わずに本当に売りたい商品をすぐにでも売りたい、これが本音です。
でもお客さんの立場に立ってみると…いくら魅力的な体験ができたり商品が手に入るとしてもすぐに即決する人は稀ですよね?
それこそ誰もが知っている有名ブランドならわかりますけど、それでも用心深い人って多いですよね?
色々と考えるけど結局は利用しない。「また検討します」で終わりです。
多くの人たちはこんな結論に至ります。
でもこれではお客さんに商品をアピールすることもできずに、せっかくのサービスや商品が台無しですよね?
だから1人でも多くの人たちに商品の良さを知ってもらうために最初は「無料でいいから使ってみてね!」と声をかけます。
そうすれば無料で価値を提供するのだから、お客さんも必然的に集まってきますよね?
ここである人はこんなことを考えます。
「無料でお客さんを集めても、無料キャンペーンだけ利用してあとは使わないよね?」
・・・
たしかにそれは事実です。
無料キャンペーンを利用する7、8割ぐらいの人たちは1回ポッキリの付き合いで終わるのが現実です。
ただ残りの2割ぐらいの人たちは無料キャンペーンでサービスや商品の良さを知り、これからもっと利用してみたいと考えます。
(もちろん、どんな商品でも2割の人たちが利用し続けるとは限りません)
ここで重要なポイントが、
最終的にサービスを継続して利用してもらえる2割の人たちは、無料キャンペーンを実施しなければ絶対にサービスを利用することもなかったし、ましてやサービスや商品を継続的に利用することもなかったということです。
わざわざ2回に分ける理由はここにあります。
また人は単純に接触回数の多い人やモノに対して興味を抱きますし、その人の印象にも強く残ります。
たとえば無料キャンペーンだけ利用してその後はサービスを利用していなかった人でも、
「そういえば無料キャンペーン利用したことあったよなー」
と商品やサービスを思い出し、周りに比較できる商品があったとしても一度でも体験しているサービスや商品に対して安心感を抱き、実際にお店に足を運ぶものです。
フロントエンドとバックエンドの概念はただ売りたい商品をアピールするだけの施策ではなく、お客さんと上手に信頼関係を結びながら商品を売るための手法なんです。
フロントエンドに力を入れる
- フロントエンドとは集客商品
- バックエンドとは利益商品
あくまでフロントエンドはお客さんを集めるための商品だからテキトーでもいいや!と考える方がいらっしゃいますけど、それは大きな間違いです。
なぜなぜお客さんに始めてサービスを利用してもらいその時の印象が悪ければ…その後のサービスを継続的に利用してもらえることなど絶対にないからです。
いくら無料でもテキトーな対応だったりサービスに手を抜いていれば絶対に二度と足を運ばないですよね?
逆に無料でも有料級のサービスを受ければ、「こんなに手厚くサービスしてくれるのー!」とお客さんも感動して、本当に売りたかったサービスや商品を気持ちよく買ってくれます。
そして、
サービスを継続して利用してくれるお客さんたちが徐々に周りの人たちに「この店いいよ!」と紹介してくれれば、どんどんお客さんが集まるという好循環が生まれます。
たとえ無料キャンペーンで赤字だったとしても、最初に与えていればあとあと良い結果が待っているということですね。
どれだけ素晴らしいサービスを提供したり商品を販売していても、実際にお客さんが集まらない、利用してもらえないことには何も始まりません。
また最初の入り口(フロントエンド)でお客さんとの信頼関係が築けなければ、本当に売りたい商品(バックエンド)は絶対に売れません。
フロントエンドとバックエンドの仕組みを理解して、上手にサービスを提供したり商品を販売していきましょう^_^